人狼BBS:F国 F137村住人の作品集。

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沈黙の村の人形@banyou090a

...2005/10/13 21:12...

いい世の中になったもんだ。長かった戦争も終わって、最初の内は色々大変だったけど、世の中は正しく回り始めた。そして僕のような旅芸人も不安無く旅が出来る。僕の名はニコラス。陽気な旅芸人、、、ではない。
陽気なのは相棒のチャーリー、僕はいわゆる冷静な突っ込み役ってわけさ。チャーリーとは古いつきあいだ。




ずっと一緒に旅をして、辛い時も苦しい時もずっと一緒に過ごしてきた。長い付き合いだから、僕は彼に随分酷い事をしたり、言ったりした事もある。だけど、そんな時彼は陽気に受け流してくれる。『オィオィオィオィ!オチツケヨ!ニコラス!オレトオマエノナカジャナイカ』ってね。
彼とはある街で出会った。その時僕はビビッっときたね。「彼は一生の相棒だ」
その時の予感は大当たり。それからの僕達はどこの村でも人気者だったし、村から村の旅暮らしも苦じゃなかった。そんな生活がずっと続くと思ってた、、、、


その村は辺境の小さな村、小麦の匂いのする明るい村だった。村の手前にある丘の花畑では少年と少女が花摘をして遊んでいた。私を見て少女はさっと少年の後ろに隠れ、少年は落ち着いた風に私に話しかけてきたけど、私は彼の震える足を見て、「男の子だなぁ」と微笑みを隠せなかった。
「この村には何も無いよ!盗むような物も無いし、お金も無いから商売も出来ないよ!何か買う時はアルビンさんが来てくれた時に、、、」
村はずれで知らない大人を見かけた時に言うセリフとしては立派な物だろう。この小さな男の子はこの年で世の中の事や自分の背負っている責任と言った物を理解しつつあるのだ。


チャーリーが言った。『オィオィオィオィ!オチツケヨ!ショウネン!オレタチハタビノトチュウナンダ』
その瞬間、少年の後ろに隠れた少女の目は大きく開かれた。「うそっ!お人形さんがしゃべったわ!」
「やぁ、良い子のみんな!僕チャーリー!こっちの無口な人がニコラス兄ちゃん。僕たちお友達なんダ♪色んな村を旅して、みんなに面白いお話を回ってるんだヨ。今日からしばらくこの村で過ごさせてもらうカラ、みんなよろしくネ!』
、、、そう、相棒のチャーリーは人形。だけど頼りになる相棒だ。僕達はずっと一緒に旅をしている。

「私の名前はリーザ!なんで?なんでおにんぎょ、、、」
チャーリーに抱きつくばかりの少女を背中で遮るように、少年が言った。
「初めまして、ニコラスさん。僕はペーター、この娘はリーザ、僕が思うに、ニコラスさんは最初に村長さんの家に行ったらどうかと思うんだ。この丘を越えたらすぐある、一番大きな家が村の役場、兼、村長さんの自宅だよ。そこには村長さんかパメラさんがいる筈さ、村長さんがいなくてもパメラさんがいれば大抵の事がわかるから。いやむしろパメ、、、」

賢い少年が私の聞きたかった問いの答を、質問する前に教えてくれた。
少年の後ろから少女が身を乗り出す。
「案内する!私案内するわ~~~」
「アリガトヨ!リーザ!宜しくたのむぜ!、、、、ペーター!おいらはムシかヨ!」
少年は微笑みながら「宜しくね、チャーリー、こっちだよ、、、、、ニコラスさん、凄いですね。」
少年は少女に聞こえないように小声でつぶやいた。


村役場で村長のヴァルターさんはパメラと言う娘とごそごそ相談した末に言った。
「おお、これはこれは、旅芸人さんなんですね。こんな辺境の村にようこそ。何分、田舎者ばかりですから、見知らぬ人にはなかなか冷たい所もありますが、な~に気心が知れれば皆良い人ばかりですから。大したもてなしは出来ませんが、寝る所、食事、位なら用意出来ます。ですがその、何分、、、」
「村長、こう言う事ははっきり言わなくてはならない。村の財政は苦しい。そもそも、この小さな村には現金収入は殆ど無いし、作物を売ったわずかな金はアルビンさんが今度来る時に、裁断機を持ってくるよう頼んであるんだ!」
どうやら、村の実権はこの娘が握っているらしい。さっきの少年のセリフが頭に繰り返された
「、、いやむしろパメ、、、いやむしろ、、、むしろ、、、」
なるほど、だが、私の目は村長の方を向いていた。この村長も又、只者では無さそうだ。何か組織を作るときはトップが優秀であれば良いという物でもない。むしろ、優秀で厳しいのは№2の方が良い。舵さえしっかり取ってくれるなら、トップは少し愚かに見える位で、甘い事を言う位が良いのだ。
村長の目に光る知性が彼の本当の姿を物語っていた。
「モチロンダヨ。僕達は旅芸人、お金をもらえれば何日デモ楽しい話、珍しい話が出来るんだ、でも、お金がもらえない時は、その村の楽しい話を聞かせてくれたら嬉しいナ。食事と泊まる所を用意してくれるんなら、きっとタノシイ夜になるヨ」
村長の顔がパッと輝く
「素晴らしい!チャーリー君と言ったかな!あぁ、リーザちゃんやペーター君が喜ぶに違いない!村で宿屋を用意しよう。ジレーナの所が良い、普段は酒場なんだけど、二階が泊まれるようにもなっている、、、いや、まぁ、泊まるっていうか、、、色々な使い方がア、、、」
「んん!村長、そんな事はいいから!、、、それに、レジーナだ、ジレーナじゃないぞ、落ち着け。まぁレジーナの所に泊まるなら村からも幾分援助すれば、、、確かに子供達に娯楽も必要だ。この村は退屈な村だからな。そうだな、私たちは聞き飽きたがモーリッツの話なんか聞いて置けば、どっかで使えるようなネタもあるかもな、、、」

それは楽しい夜だった。皆はレジーナの酒場に集まり、大人も子供も楽しく話をした。モーリッツさんの話は村の人たちには聞き飽きた話のようだったが、私は一つネタを手に入れた気分だった。
その話は人狼の話。人狼と、不思議な力を持った人間との戦いの話で、最後は人と人は信じあわなくてはならないという教訓が含めてあった。どこかの村ですれば、為になるし、スリルがあるし、すこし悲しいしで盛り上がるに違いない。まぁ、ゲルトさんのような村人は「人狼なんているわけないじゃん。みんな大げさだなあ」と言って笑い飛ばすに違い無いのだが。

私は次の日、旅立つつもりだったが、「チャーリー」は村の皆とたちまち仲良くなった。
私とて、長い旅が続いて少し疲れを覚えていたので、村の皆が歓迎してくれるなら、明日、出発すればよいか、などと甘い事を考えてしまったのだ。

その晩、ゲルトさんが死んだ。村長さんや村の有力者の神父さんは深刻に何かを話し合っている。
そして、私と旅の商人のアルビンさんはもう少し村に逗留してくれと言われた。
私たちは事件に巻き込まれてしまったのだ。
そしてきこりのトーマスがその晩、モーリッツさんを吊るすと発表した。
どういうことだか私にはわからなかった。
昨日迄気さくな木こりにすぎなかったトーマスの目は真剣だ。ゲルトさんは人狼に殺された。その犯人は昨日人狼の話に詳しかったモーリッツ翁だと言うのだ。

その晩、老人が吊られ、村はずれで羊飼いが死んだ。
村の狂気は暴走し始めた。
誰もが疑い、罵りあい、そして、旅商人のアルビンも吊られた。
だがそれでも私は何処かで思っていた、私は人間なのだから。吊られるのは人狼、私は人間なのだから。

そして、ある晩、神父が言った。「今日はニコラスを吊ろう」
もはや、吊は逃れられない運命のようだった。
私は叫んだ、無理と知りつつ。だって私は私が人間である事を知っているから。
「私は人間だ、私は人間だぁぁぁぁぁ」
そして私は教会の裏の木に吊るされた。苦しい、、、
神父が言った「アーメン」
そして皆、満足気な顔で立ち去っていった、、、、






その時、私の体を衝撃が貫いた。誰かが綱を切ってくれたのだ。
「助かった!助かったのか、、、」
私は号泣しながら助けの主に礼を言おうとした。
少年のような影がそこにあった。
「ペーター君かい、、、生きていたのか、良かった。逃げよう、一緒に逃げよう!」
だが、影の主は言った。
「ケケケ、死んでカラぢゃ美味く無いカラナ。」
「オマエはモウ用済みダゼ」
その時、月明かりが主を照らした。
チャーリー、チャーリー、ボクタチハトモダチダロ、、、、、
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すみません
え~チャーリー君が印象的だったので書いてみたんですが尻つぼみです。村の雰囲気とか楽しい感じはある程度書けたかなぁ?とか思ったのですが、肝心の襲撃シーンその他、村の狂気なんかはなんだか、、、、何度も書くとくどいなぁ、って感じで。

テーマはやはり、「何も知らないニコラス」
ニコラスさんは村人だった、というお話だったりします。
最後の、少年の姿~はわかりにくいかもしれません。
チャーリー君がちょうどそれ位の姿、って思ってたんですが。
【2005/10/13 21:18】
URL | 神父ジムゾン #-[ 編集]


チャーリーおいしいよチャーリー(笑)

前に見せて頂いてる二本もですけど、神父様の作品て、微妙にブラックでホラーなノリが、すごく人狼チックです。
なんというか、人狼BBSの本質を突いてる!て、感じ。
それを言えば、チャーリーの存在自体が人狼の本質を体現してるのかもしれないですけれどね。
自分には書けないタイプの話で、とても面白かったし色々考えちゃいました。次回作にも期待してます(笑)
【2005/10/14 01:44】
URL | パメラ@kyou #JC3MzfCQ[ 編集]

【ニコラスさんは人間だったよ】
やっぱり狼さんはチャーリーさんだけだよね、うんうん(納得)。
始まり方が「神父ジムゾン」の対になってて面白いよ。でも展開はやっぱりブラックでどことなく厭世的?この味付けが神父さんの持ち味らしい気がしてきたよ。
僕とリーザちゃんが仲良しなのも嬉しいよー。
【2005/10/14 18:41】
URL | oryza #-[ 編集]

ありえたかもしれない話
裏チャーリーの設定だけは参加前からあったので…
もし人狼希望が通らなかったら、現実にありえたかもしれない、何も知らないニコラスと裏チャーリーのお話。
いいですね。やっぱニコラスは人間ですよw

(;゚皿゚)『ちょ…おま…“希望通らなかったら”俺様の活躍どうナっちまうのサ!』

…ごもっともw
【2005/10/15 10:03】
URL | チャーリー@Dr.G #gjNKnk3w[ 編集]


壁|・)新作発見なのです(遅っ)。

人間だから吊られない、という思考は、村人だとどこかにある無意識ですよね。
それだけに、吊られる時の狂乱と、最後のやり取りになんともいえない味があります~。

中の人的には、最後の一文にやられた、という感じです。
状況の想像がつくんだけど、どこかぼやけた印象があって、そのぼやけぶりにひやりとさせられました~。
【2005/10/15 15:08】
URL | アルビン@tasuku #MqNV1N3E[ 編集]


ウマイ!神父のシリアス&ホラー路線はイイよ!私の芸風とは被らない分白印象upだ~(コラ
【2005/10/16 14:57】
URL | otta #-[ 編集]




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